店長ブログ

レヴォーグstiに8インチナビを装着してみた。

間が空きましたが、久しぶりに技術系のお話でも書いてみましょう。

レヴォーグSTI2.0 が入荷しました。

お客様には3カ月程お待ち頂きましたが、ようやく納車日が見えてきました。

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このレヴォーグという車、純正の設定ではナビゲーションのサイズは7インチとなっており、8インチにサイズアップをしようと思っても各メーカーに取付けキットや専用パネル等が存在しません。

しかしこのお客様はアルパインBIG-X8インチをご希望です。

仕方なく色々とググってみても参考になる様な記事は殆ど無く、有ってもワンオフで自社作製したオリジナルの物くらいしかありません。

しかもそのショップさんのコメントによれば、金額も時間もそれなりに頂いている様子です。

弊社としては、新車の入荷に時間が掛かり、これ以上長い時間お客様をお待たせする事は出来ないという結論に達しました。

そこで社員全員集合! 話し合った結果、

「パネルやその周辺は全て純正を加工してみよう」という事に。

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純正パネルを取り外し、まずは若干小さめのサイズをマスキングで縁取り

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超音波カッターやヤスリを使い、丁寧にカットや研磨を繰り返します。

この際、決して切り過ぎてはなりません。辛抱強く微調整して仕上げに入ります。

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ナビ上部のエアコン吹出し口がどうやっても干渉してしまう為、仕方なくここも薄皮一枚残すくらいの感じでカットします。

本来このパネルはピアノブラック仕上げになっていますが、パネルと吹き出し口の素材が異なる為に違和感を覚えたので、お客様のご了承を経てカーボンシート仕上げにしてみました。

すると、どーでしょう

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なかなかいー感じになってまいりました。

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後はバックカメラを取付けたりステアリングリモコンの設定をしたりと簡単な作業をするだけ。

お客様にも大変気に入って頂く事が出来ました。

取敢えず、何でもやってみよう」というのが弊社のスタイル!

やれば出来るさ、出来るさやれば! の精神で、今後も頑張りまっせー

 

by ドライバーを新調してからゴルフのスコアがめっきりダメな店長でした。

 

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ジープ J53

5月も終盤に入り、そろそろ梅雨の気配を感じる季節となりました。

皆様いかがお過ごしでしょうか?お伺い申し上げます。m(__)m

さて、今回は2~3年前に弊社が買い取りましたJ53ジープの話題。

買い取ったのは良いのですが、幌も無い状態で

シートは違う車種の中古の傷んだ物が装着されている状態。

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ボディーや内装?もあまり良い状態ではなく 朝ドラ風に言うと

トト姉ちゃんの 「どーしたもんじゃろの~」でした。

幸いにもエンジンや主要な機関は問題なく、ひとまずほっとしたのでした。

弊社はご存知の様に、ボディー関係のスペシャリストが居りますので

この傷んだ内外装を蘇らせるべく「暇な時に少しずつでも良いからレストアしてみよう」という事に。

そもそもうちの鈑金塗装部門も日頃から忙しくしておりますので

まぁ~2年くらい掛かるかな?と事は覚悟しておりましたが

本当に2年近くの工期を要してしまいました。

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まず完全にバラバラにし、個別に下地を入れて入念に錆対策。

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決して手は抜かず、メーター廻りやフロアも仕上げます。

ボディーの塗装が完了した時点で、さぁーシートをどうしよう?

変な中古シートを探して着けるよりは、新品のちょっと派手目な真っ赤なバケットシートにしてやろうと早速注文したところ、予想のとおりシートレールが合うはずもなく、加工や溶接を施し装着。( ̄ー ̄)ニヤリ

い~んじゃない

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ここからは整備部門の検査員の出番となります。検査員歴20年の私が担当。

オーバーフェンダー及び昇降ステップの最外部分からヘッドライトの再外部分までは

400㎜でなければなりません。結果395㎜。合格です。

元々4ナンバー小型貨物登録ですので全幅が170㎝を超えると1ナンバー普通貨物になってしまいますが、169㎝(自社測定)で、何とかクリア。ホイールの記号を確認し、タイヤサイズで許容加重を調べ、これも合格。

後はドアーも幌も無いので、支局の専門官に相談し、無事解決する事が出来ました。

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支局に持込み測定コースで長さ巾高さ重量などを測定し、登録が完了したのでした。

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ご購入いただきましたM夫妻。ご夫婦でわざわざ光市から電車でお越し下さいました。

古い車ではございますが、どうか末永く可愛がってやって下さいませ。<(_ _)>

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ご主人はベレー帽にメガネと髭がとてもお似合いのダンディーな人。

奥様は笑顔の素敵なとても可愛いい女性でした。

M様 この度はご購入いただき有難うございました。m(__)m

 

by

自分達もM夫妻の様に素敵な夫婦でありたいと思う店長なのでした。

 

 

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アウディA3:AT不調修理

集中豪雨や台風!近年我々が経験した事が無い様な異常気象が次から次へとやってまいります。知らず知らずの内に日本が亜熱帯化しつつあるのかも知れません。

そこで今回は「集中豪雨で雨水が溜まった路上を走行するとどうなるのか?」をテーマに書いてみましょう。

こんな状態で走行している車をTVで良く見かけますが….!

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これはあまりお勧め出来る事ではありません。

8月の豪雨で実際に起きた 故障事例を紹介しましょう。

アウディーA3です。

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水位がこのアウディーマークの下くらいの位置まであったわけですが、エンジンのエアーインテークはご覧の様に上部にあり雨水を吸いこむ事はありませんでした。

ここで「なぁんだ!このくらいの水位だったら大丈夫じゃないか。」

と思われている人! です。

数日後、普通にエンジンをかけていつもの様に走行すると…….? 

異常な変速ショックが発生!これは只事ではないと誰もが思う程の症状が発生しました。ひょっとするとミッションがダメかも? 100万円超えコースか?

幸いにも車両保険が適応されますのでお客様の費用負担は無いとの事。そういう事ならと 遠慮なく本気で整備に取りかかったのでした。(笑)

まずはコードリーダーで故障コードを読み取る作業です。????異常は検出されず! 

こりゃ厄介かも?と思いつつあれこれ調べ勉強する事まる1日。「そうか!ここだ!」

このA3の場合、オートマチックは乾式デュアルクラッチ方式が採用されているのですが、そのミッションケースは密封式ではなくある程度の水位に達すると水が流入してしまいます。

そうすろとどうなるか?  こうなります。 この上部のメッシュ部分から流入

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幸いにもミッション本体内部やバルブボデーには流入の痕跡は無く、クラッチハウジング内部のみの汚泥水流入であった為、修理可能な状態でした。

取り敢えず車両からミッションを取り外し作業の開始です。

ミッションの構造は以下の様になっています。

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丸を付けている部分が乾式デュアルクラッチとなります。以下は分解作業の写真となります。

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通常のオートマチックのトルクコンバーターとは違いここにオイルは一切入っておりません。

ご覧になって分かるように真っ赤に錆付き手で回すと引っ掛かる様な感じです。

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乾式デュアルクラッチを取り外してみれば、その内部はまるでMT車のクラッチと見間違うかもです。このミッションはバルブボデーが車両前方に設置されており、これまで様々なミッションを分解してまいりましたが初めて見るタイプです。

ミッションを降ろしてふとエンジン側を見ると「ゲッゲッ!なんじゃこりゃ」

皆さん雨水はきれいだと勘違いしてはダメですよ!ほうら このとおり!

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泥がこびり付き乾式デュアルクラッチ内部は錆びて固着! 雨水は見た目割ときれいでも実は細かい泥をタップリ含んでいるです。

これではまともに変速するはずもなく交換に至ったのでした。

後は気を付けながら慎重に作業を進め、万が一の事も考えてハーネス類全てを脱着洗浄乾燥給油し、無事に完成したのであります。因みにこの症状はコードリーダーでは読み取れません。

これは自動車整備のプロが構造等を良く理解し故障の探求を進めていった結果「ここが悪い。ここしかない!」という結論に達したからこそ出来る修理なんですよ! 日頃あんまり整備してないからといってボクを舐めたらあきませんよ!

やる時はやる男なんですから!(笑)

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その後の経過も良好な様子で お客様には大変喜んでいただきました。

お陰様で新型のミッションの構造がとても良く解り大変良い勉強になりました。

皆様も豪雨や台風の際、なるべくなら水の溜まっていない場所を選んで走行しましょう

 

by  「日々勉強!とにかく勉強!」といつも従業員には言っている店長でした。

あぁ~俺ももっと勉強しとけば良かった。(今からでも遅くないかしら?)

などと心では思っているのですが…..。

 

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